夢とシンクロニシティ
予知夢や共有夢など、睡眠状態にあるときに限ってもたらされるシンクロニシティもあります。
睡眠状態にある人間は外界の影響を受けないため、潜在意識にあるものがダイレクトに現われやすくなります。
予知夢というのは、夢によってまだ起きていないことを知らされる、いわゆる正夢のことです。予知夢には生死に関わる状況が示されることが多いです。
いっぽう、共有夢は複数の人間が同じ内容の夢を共有する現象です。
共有夢は、家族や親戚など、同じ感情や環境を持った、きわめて親しい人間同士が体験することが多いです。
実例1.救われた赤ん坊
ワシントン州である夜、一人の女性が自分の赤ん坊が死んでしまう夢を見て、飛び起きました。
隣の部屋のベッドで寝ている赤ん坊の上に、大きなシャンデリアが落ちてくる夢でした。
その夢のなかでは、時計は4時35分で止まっており、外では風が吹き荒れる音と、雨が窓ガラスを叩く音が聞こえていました。
夫を起こして、その話をしたが、ただの夢だといって取り合ってくれません。
彼女はその後も気になって眠れませんでした。
とうとう彼女は、ベッドから起き上がり、隣の部屋の赤ん坊を自分たちの部屋に連れてきました。
そのとき、窓から外を見ると、雨も降っておらず、風も吹いていませんでした。
夢の情景とはまったく違っていたので、彼女は少しばかばかしく思いながらも、赤ん坊といっしょに眠りにつきました。
その数時間後、ものすごい音で夫婦は目を覚ましました。
急いで隣の部屋に行ってみると、赤ん坊のベッドの上にシャンデリアが落ちていました。
外では風が吹き荒れ、窓ガラスが雨に打ちつけられる音がしていました。 二人が顔を見合わせて時計を見ると、時計の針は4時35分を指していました。
実例2.眠れる預言者エドガー・ケイシー
眠れる預言者として有名だったエドガー・ケイシーは、トランス状態のなかで多くの予言を行ないました。
ケイシーの残した予言のなかでも代表的なものは、シカゴの女性に関するものです。
彼女は全身に出た原因不明の湿疹に苦しんでいました。
いろんな病院で診てもらったが、症状はいっこうに良くなりません。
困り果てた彼女は、ケイシーに手紙で助けを求めました。
ケイシーはトランス状態に入り、自分からの手紙を受け取った直後に湿疹の原因がわかる、と予言しました。
その女性がケイシーからの手紙を受け取って数日後、彼女は自宅の庭で毒グモの巣を見つけました。
庭の手入れをしているうちに、どこかを刺されたため、湿疹が体中に広がったことが明らかになったのです。
また、ケイシーは治療用の塗り薬の調合法も手紙に書き添えていましたが、このとおりに塗り薬をつくったところ、どんな医者でも治せなかった湿疹がすぐに消えてしまったのです。